いつもネグローニ ブランドサイトをご利用いただきありがとうございます。
ネグローニのブランドディレクター宮部です。
今回のカロッツェリア・ネグローニでご紹介している、オーダーコンフィギュレーターはもうお試しいただけましたでしょうか?現在、ネグローニのブランドサイトでは、イデアコルサとクワトロのオーダーをオンライン上でシミュレートすることが可能です。
この期間中はオーダー料金が無料になっていることに加え、イデアコルサには、ホワイトのソールとグレーのシューレースを選べるパーツに追加しました。もちろんシミュレーションだけでしたら無料で楽しむことができます。レザーの色やソールの色、ステッチの色を選んで自分好みのモデルを作るのは、きっと楽しい時間となるはずです。
しかしながら、誰もがパーフェクトなオーダーカラーを簡単に決められるわけではありません。一旦決まったカラーを実際に発注しようとなると、これまでオーダーした経験がなかったり、ご自身のセンスに自信がない...という方は、仕上がりに不安を感じてしまうかもしれません。せっかく時間をかけてオーダーするので、少しでも成功確率を上げておきたいものです。
そこで今日は私が過去1000件以上のオーダーを担当してきた経験に基づいた、
「カラーオーダーを上手に仕上げる5つのコツ」についてご紹介したいと思います。オーダーで迷った場合はぜひ参考にしてみてください。
Tips1. 「初めはキーカラーから」
さてカラーシミュレーションを始めると、最初からイメージが固まっていない場合、まず何色から選んでいいかわからずに、カラー迷子になってしまうことが多々あります。そんな時に一番先に意識することは、「必ずどこかに「自分だけのキーカラー」を入れることです。キーカラーを始めに決めることによって、オーダーのコンセプトはとても明確になります。
まず私が考えるキーカラーの定義とは、
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〈1. 自分がいつも身につけて落ち着く色〉
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〈2. 何かといつも選んでしまう色〉
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〈3. 語る上では欠かせない色〉
以上3点の"どれか"を入れることだと考えています。これを必ずボディ全体の「どこか」1箇所でもいいので入れておくことです。それは必ずしも本体のレザーで選ぶ必要はありません。紐でも、ステッチでもキーカラーが1つあるだけで大丈夫です。その1色を入れておくことで、必ず自分のカラーコンセプトに戻ってくることができます。
▼〈1〉は普段の服装の要素に強く関係する色です。やはり男性の場合はネイビーやブラック、グレー、ブラウンなどを身に着ける傾向が圧倒的多数かと思いますが、中でも自分の服装で特に選ぶことが多いカラーがあれば、その色をどこか1点だけでも入れておくと、スタイルバランスに安定感と統一感が生まれます。
※1 普段服装で選ぶ色を中心に合わせていくと、シックだが自分らしい色の発見がある。
▼〈2〉は自分のルーツやマインドに関係する色です。子供の頃からお気に入りの色だったり、見ているだけで落ち着く色、無意識に選んでしまう色を指します。これらの色は、完成品に安心感をもたらしてくれるので、迷った時はパーソナルなカラーを選択するのも良いでしょう。もちろん、〈1〉と〈2〉はニアリーイコールの関係性なので、互いの傾向を辿ると同じ色の可能性もあります。
※2 子供の頃から深いグリーンに愛着がある筆者。やはり視覚的な安定感が強い。
▼〈3〉はストーリーを語れる色です。例えば、自分の愛車のボディや内装色だったり、好きなチームのレーシングカラー、ワイルドなエネルギーカラーなど、「その色をなぜ使っているのか」をあなたが明確に説明できることが条件となります。折角思いを込めて作った色ですから、誰かに思いやストーリーを伝えるということはとても大切な要素です。ちなみに過去お客様のオーダーにおいて「グリーン&イエロー」「ライトブルー&オレンジ」「ブラック&レッド」など、“きっとあのカラーだろうな”と思える配色と度々出会いました。この様に、ある特定のカラーリングをコンセプトにして自慢できるストーリーを作っても面白いかもしれません。
※3 定番のレーシングカラーはやはりインパクト大。「このカラー」も根強い人気だ。
Tips2. 「素材選びのバランス感覚」
キーカラーを決めたら次は全体のボディカラーを決めていきます。もちろん、イデアコルサの様にキーカラーをそのままアッパーサイドに採用すれば、イメージは明確になることと思います。しかしボディを決めるにあたって、もう1つ重要な要素は「素材選び」です。
ネグローニのコンフィギュレーターでは通常ラインナップ以外の様々な素材もお選びいただけます。素材の特性を考えながら仕上がりを想像するのはオーダーの醍醐味です。以下にオーダーで使う場合の素材特性を書いてみましたので、ぜひ参考にしてみてください。
▼ネグローニレザー
しっかりしたコシが特徴の国産シュリンクレザー/
発色は革を通して均一/
頑丈なので普段履きの汎用性が高い/
艶があるためカーボンレザーとのコントラストは弱い/
アイボリーなど中間色を使う場合はステッチで締めないと印象がぼやける可能性がある/
特定のコンセプトカラーを表現したい時におすすめ/
▼トスカーナスエード
厚みがあるしっかりとしたイタリア製スエード/
毛足が長く美しい発色/
薄い色は汚れに注意/
出荷前に撥水コーティング加工を施しているので約半年は撥水性が持続/
遠目から見るとマットな質感なので、カーボンレザーなど異素材同士のコントラストは最高/
▼オイルバーニッシュスエード
オイルが馴染みしっとりしたイタリア製スエード/
オイルレザーのため発色はムラがある/
強いビンテージ感/
出荷前に撥水コーティング加工を施しているので
約半年は撥水性が持続/
渋みがある質感を出したい時におすすめ/
▼スモーキングカーフ
ワックスが染み込みしっとりしたイタリア製バッファローカーフ/
圧倒的に足馴染みがいい/
ホワイトワックスレザーのため発色・シボ感はムラがある/
程よいビンテージ感/
スポーティーさは薄い/
渋みがある質感を出したい時におすすめ/
▼ウェットトラックレザー
上質さが際立つ国産オリジナルカーフ/
柔らかく足馴染みがいい/
革の鞣工程で撥水性をプラス/
艶はありドレス感が強い/
上品な質感を出したい時におすすめ/
▼ロンバルディアタン
植物タンニン鞣のイタリア製最高級レザー/
美しい発色と質感/
ワイルドで上質な肌目/
足なじみもとても良い/
革質がとてもいいので極端なカラーステッチはおすすめしない/
オーダーシューズならではの特別感を出したい時におすすめ/
Tips3. 「薄い色のレザーに濃いステッチは載せない」
これはオーダーシューズをご紹介する上で私が特に気を付けているポイントです。カラーステッチを加えると、オリジナリティは高まりますが、色によってはコントラストの錯視によって想像とは違う色味に「見えてしまう」ことが多々あります。例えば、ホワイトに#10REDのステッチをかけた場合とブラックに#10のステッチをかけた場合を見てみてください。
この様に、ブラックの上は自然にレッドが映えていますが、ホワイトに載せた赤のステッチは実際の色よりも黒々と見えてしまいます。これは白とのコントラストに細い赤色が沈んでしまい起きる現象で、オーダーシューズでは特に気を付けるべきポイントです。ほかにもアイボリーやトープなど、色が薄い色には同様のポイントが起きやすい傾向がありますので注意が必要です。
この様な現象はコンフィギュレーター上でも確認できるので、心配な時は事前に色をチェックしてみてください。
Tips4.「シューレースカラーは大胆に遊んでみる」
シューレース(靴紐)は、オーダーシューズの意外な名脇役です。交換パーツとして後からでも入手することが可能なので、オーダーシューズを制作する場合はぜひラインナップにはないカラーを選ぶことをおすすめします。もちろん、選んだボディカラーの同系色がなんといっても鉄板カラーですが、折角なのでレッドやオレンジなど鮮やかなカラーを指してみるのも良い選択肢です。ちなみに、今回からイデアコルサのシリーズにグレーの紐を追加しました。
使いやすいカラーなので、オーダーのときは特におすすめです。
※ステッチはオーダーしたら変えられないが、紐は後から変えられる。2色を使い分けるのもおすすめ。
Tips5.「サイズに迷ったら、迷わずカスタマーに相談」
サイズ選びはオーダーの際に一番リスクが高い部分です。すでにネグローニをお持ちの場合はお手持ちのサイズを参考にすれば同様に仕上げることが可能ですが、初めてのネグローニでオーダーシューズを作る時はやはり注意が必要です。ネグローニのオーダーシューズは幅や甲にお悩みの方向けのプログラムをご用意しております。もし足に不安がある方は、お気軽にサイト下部のカスタマーサービスまでお問い合わせ下さい。また、休日中にオーダーをご希望される場合はASKを選んでご注文いただければ、後からスタッフとサイズの相談が可能です。
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以上、5つのポイントを私なりに書いてみました。コンフィギュレーターで選んだ靴が、実際に面白くできるか不安な方もいらっしゃるかと思いますが、5つのヒントを参考にして、この機会にオーダーをお楽しみいただけましたら嬉しいです。
それでは最高のカスタマイズ・ウィークエンドをお過ごしください。