南房総の山あいを抜けた先。
格子状に組まれた荘厳な木製のエントランスを抜けると、突如目の前に美しいサーキットの輪郭が現れます。真新しい舗装路を撫でる風と、木々の葉擦れ。そして、わずかな湿度を含んだ朝の光。
そこにあるのは、都市の時間とはまったく異なる贅沢な光景でした。
©︎ www.magarigawa.com
マガリガワクラブは、単なるサーキットではありません。この場所には、走ることを深く愛し、同時にその意味を問い続ける人々が集まっています。全長3.5km、22のコーナー、標高差80m。数値だけを並べればテクニカルなコースとして語れますが、この場所の本質は、もっと静かなところにあります。
ここでは、車と向き合うという行為そのものが、ひとつの時間体験として丁寧に設計されています。
走ることは、速さだけではなく、集中と解放のあいだを行き来するような自分とマシンの鼓動と対峙する時間。
マガリガワは、モータースポーツを愛する人生の探究者たちのために、極限まで研ぎ澄まされたメカニズムが放つ微細な挙動と、ドライバーの感覚の揺らぎさえしっかりと引き受けてくれる、稀有な空間です。
ネグローニは、クラブのこの思想と共鳴し、クラブで過ごす時間の質をより深く支えるアイテムを開発しました。
ドライビングシューズはもちろん、その他のアクセサリーも含めて、私たちはプロダクトを 「走る道具」ではなく、「体験の濃度を変える存在」として捉えています。
物づくりの姿勢について
私たちはこのプロジェクトをマガリガワブランドとの「共鳴」のために設計しました。製品はクラブの中で使われ、風景と交わり、使い手の時間と響き合って初めて完成します。
そのために、素材の選定には私たち自身の目で見て触れ、色彩は、南房総の光や空気感、そしてクラブ内の建築素材との調和を意識しました。プロダクトの中でも象徴的なマガリガワの淡いグリーンは、コースのランオフエリアの色や、ファサードのガラスの色を表現したクラブらしい独自のカラーリングと言えます。
一つ一つの線や形状においても、クラブの空間に「自然に存在する」ことを最も大切にし、
「無為自然」をコンセプトとするマガリガワに溶け込むラグジュアリーなデザインを心がけました。
クラブの空気に溶ける贅沢なプロダクト
クラブハウスの午後には、走行の熱がゆっくりと冷めていきます。
レストランで交わされる言葉、ピットソファで味わうコーヒー、ヴィラでほどけていく身体。
そうした時間は、走ることと同じくらい大切なものだと私たちは考えています。
ネグローニが手がけたシューズやアクセサリーは、そんなささやかな時間にも寄り添うためのものです。いずれもクラブの空気感と自然に調和する素材と色を選び抜きました。
それぞれの質感が、手に取るたびにこの場所での記憶と静かに結びついていくように仕立てられています。
こちらの記事で掲載された商品はマガリガワクラブ内・会員限定エリアにてご購入いただけます。
クラブの詳しい情報は以下URL (外部リンク)よりご覧ください。
THE MAGARIGAWA CLUB
〒299-2412 千葉県南房総市富浦町大津
https://www.magarigawa.com/jp/
Photographer: Shuhei Miyabe (NEGRONI)
※ 一部 マガリガワクラブ公式サイトより抜粋